大丈夫。
無駄なことなんてひとつもないし
今からだって何も遅くない。
やりたいことをやろうと藻掻くその時間は
きっと未来に繋がってゆくから。
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ときめくところが似ているお友達がいる。
その子とは、一生一緒にいそう
そんな予感がするのよね。
そう伝えたら「ついていきますんで!」と言うから笑ってしまった。
この町に来て早い段階で知り合って、いつのまにか一緒にイベント企画してて、いつのまにか仲良くなってた。
驚くことは、こんなに広い世界のなかで
偶然出会うことが何度もあったこと。
いちばん驚いたのは、まさかのスウェーデン。
同じときに旅行してるのは知っていたけど
それぞれ違うところを見てまわっていたのに観光最終日にばったり、なんて信じられる?
今年の3月
ある駅で人を待っていたわたしは、帰省でこっちに戻ってきた彼女を見つけた。それも偶然。
男の子だったら完全に恋に落ちてるでしょ。
こんなにも引き寄せられるんだもん。
センスのいいこで、彼女が切り取る世界も好みだった。彼女がフィルムで撮る写真の、光の扱い方が美しくて、とても好きだった。
その子とどこが似ているかといえば
伝統的なものや昔から大事にされているものなんかに心惹かれるところで、織りの世界にも興味があって、物を売ることよりも価値観を伝えることに重きを置くことも似ていた。
数ヶ月ぶりに長野へ戻ってきた彼女は
空を見上げてこう言った。
「光の感じが柔らかいのは、この山があるからかなあ」
そうか、光の見え方も場所によって変わるのか。気づきそうでなかなか気づけないことだなあと一緒に空を見上げて思った。
昨日久しぶりに会った場所が本屋に併設されているカフェで、ひとしきりの近況報告とこれからの未来を話したあと、一緒に本を見てまわっていたら好きな作家さんが似ていることを、新たに知った。
だから急に本が読みたくなったんだ。
もう日付も変わった夜中に持っていた小説をひっぱりだして、あっという間に読んでしまった。
「時間というものは不思議だと思う。
その時点ではわからずにいた言動が、あとになって全体を振り返ってみると、あらかじめ見事にコーディネートされた一つのテーマに統一されているようにも見えるのだ。」
彼女はいま藻掻いている最中だけれど、きっと大丈夫。やりたいこと、やれるようになるよ。
わたしとの道が重なりそうだから、いつか一緒に何かやろうね。
そのときまでに、わたしもわたしに出来ることをひとつひとつ、こなしていくよ。
こっちに、戻っておいで。
ちゃんと光が、ここにあるよ。
Lots of lights,
Mayumi
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光 の続き。
「私、まゆみさんと出会えたの本当に幸せだなぁと思います」
わたしがもし、誰かを幸せな気持ちにしたのだとしたら、それはその人がまた、私を含めた世界を幸せにしてくれるのと一緒なの。
幸せだって、そう言ってくれる人がたったひとりでも居るだけで
とても救われるんだよ。
ここにわたしが生きてる意味になる。
こちらこそ、ありがとう。
彼女の未来が、眩しい光で包まれますように。